第13話サービス残業だらけの日々(食品工場②)

工場の資材係として、一番嫌だったことは10日に1回の棚卸。昼勤の全ての作業が終わってから工場内にある材料のすべての在庫数えなければならないため、帰宅が22時23時になることがザラであった。最初はきちんとタイムカードを付けていたため、残業時間は多くなった。

配属されて2カ月くらい経った頃に上司から「残業時間が多すぎる」という指摘が入った。「別に残業したくてしたいわけではない」という気持ちは大きかったが、やむなく従うことにした。

特に棚卸の日の残業が多かったので、そこの時間を短縮することにした。23時に終わろうが、タイムカードは定時の18時。ただ、会社全体がそういう雰囲気だったから「しょうがない」と途中までは割り切ってはいたが。

当時はブラック企業などの言葉がない時代だったが、今後は淘汰されていくことを切に願う。